【Excel】セルの塗りつぶしの色が消えないときの対処方法|条件付き書式を使った塗りつぶし

Excelでセルに色を塗りつぶす際、色がうまく消えない、または思うように変更できないという問題に直面することがあります。
このような場合、原因として考えられるのが「条件付き書式」の存在です。

条件付き書式はセルの内容に応じて自動で色を変更する便利な機能ですが、これが原因で手動で塗りつぶした色が消えないことがあります。

本記事では、条件付き書式を使った塗りつぶしに関するトラブルシューティング方法について説明します。

条件付き書式とは

条件付き書式を使った塗りつぶし

条件付き書式とは、セルの値に基づいてフォーマット(色、フォント、罫線など)を自動で変更する機能です。

たとえば、セルの値が一定の範囲に収まっている場合に色を変える、特定の文字列が入力された場合に強調表示する、などの用途で利用されます。

以下の例では、セルの文字列に応じて、フォントの色と背景の塗りつぶしが変化する条件付き書式を適用しています。

条件付き書式によりただ文字列を並べるよりも、視覚的に情報を把握できるようになります。

条件付き書式の例で示した図は、絶対音感の練習をする娘のために私が作成したものです。
ピアノで和音を鳴らし、その音に対応する色の旗を挙げるというやり方で練習しています。

旗挙げの表は=RAND()関数、=RANK()関数、=HLOOKUP()を利用して、ランダムに並ぶように設定しています。
=RAND()関数で作成しているので、一度作ってしまえばF9キー(計算更新)のショートカットで様々なターンを作成できます。

また、=IF()関数を使って同じ色がなるべく連続して現れないようにも工夫しています。

似たような、事例としてオリジナルのビンゴカードの作り方も紹介しているのでこちらも参考にしてみてください。

手動の塗りつぶし(バケツマーク)

Excelでは一般的に、セルに色を手動で塗りつぶす際は、『ホーム』タブの『フォント』セクションにある『塗りつぶしツール(バケツマーク)』のアイコンを使用します。

これを使用すると、選択したセルに色を直接設定できます。

この場合は塗りつぶしツールにある、『塗りつぶしなし』をクリックすると塗りつぶしの色が消えます。

塗りつぶしの色が消えない原因

手動で塗りつぶしを行うと、塗りつぶした色が視覚的には設定されたように見えますが、条件付き書式が優先されているため、その後セルの値に応じた条件付き書式が適用されると、手動で塗りつぶした色は上書きされてしまいます。

これにより、「手動で塗りつぶした色が消えない」という問題が発生することがあります。

問題を解決する方法

方法1:条件付き書式を確認・削除する

条件付き書式が原因で塗りつぶしの色が消えない場合、まずは条件付き書式を確認し、不要であれば削除します。

1.色が消えないセルを選択します。

2.『ホーム』タブの『スタイル』セクションにある『条件付き書式』をクリックします。

3.『ルールの管理』を選択します。

4.ここで条件付き書式のルールが一覧表示されます。
ルールが不要であれば、選択して「削除」をクリックします。必要な場合は、条件付き書式のルールを編集することもできます。

5.『適用』ボタンをクリックすると条件付き書式ルールが削除されます。

方法2:条件付き書式の優先順位を変更する

条件付き書式は複数のルールが適用されることがあります。条件付き書式のルールが複数設定されている場合、それぞれの条件が互いに干渉し、予期しない色が表示されることもあります。

この場合、優先順位が関係してきます。条件付き書式の優先順位を変更することで、色が消えない問題を解決できる場合があります。

1.『条件付き書式』の『ルールの管理』を再度開きます。

2.『ルールの管理』画面で、ルールの優先順位を確認します。

3・上位のルールが適用されるため、三角ボタン▲▼をクリックして優先順位を変更します。

条件付き書式は、基本的には上位にあるルールが優先されるため、ルールの順序を並び替えると、適用される効果が変化します。

上位のルールでは設定されていない、罫線やフォントの効果は、下位のルールがそのまま適用されて残るので注意が必要です。

方法3:条件付き書式を完全に無効化する

もし条件付き書式を一切使いたくない場合は、完全に無効化することもできます。

1.『ホーム』タブの『スタイル』セクションから『条件付き書式』をクリックします。

2.『ルールのクリア』を選択し、『選択したセルの書式をすべてクリア』をクリックします。

もしくは、どのセルにどんな条件付き書式が設定されているか分からず、一度すべてリセットしたい場合には、『シート全体からルールをクリア』を選択することもできます。

これで、セルに設定されていた条件付き書式がすべて削除されます。

手動で塗りつぶした色が下地にあった場合は、手動の塗りつぶしが反映されるようになります。

さいごに

Excelでセルの塗りつぶしの色が消えない場合、その原因は条件付き書式にあることがほとんどです

条件付き書式を管理・削除することで、手動で設定した色を反映させることができます。
複数の条件付き書式がある場合は、優先順位を調整することも有効です。

Excelの便利な機能をうまく使いこなして、効率的にデータを管理しましょう。

皆さんのお仕事に少しでも役立てれば幸いです。ではまたノシ

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